多くの人間がピカチュウの尻尾を黒いと認識しているのは、1999年に一度世界が滅んでいるからだと判明

欧米の由緒正しいリチャード・ヘイスマン名誉教授「人類は1999年で一度滅びており、2000年に再構築された。」
だから我々は1999年以前の記憶が曖昧らしい。

にわかには信じがたいこの言説が、現在、一部の知識人やネットコミュニティを震撼させている。発信源は、数理物理学と情報科学の権威であるリチャード・ヘイスマン名誉教授。彼が先日、非公式のオンラインカンファレンスで発表した「1999年人類滅亡・再構築説」は、我々の世界の根幹を揺るがす恐るべき仮説であった。

「Y2K問題」はカバーストーリーだった

教授の主張の核心は、2000年問題（Y2K問題）にある。当時、世界中のコンピュータが誤作動を起こす可能性が懸念されたが、結果として大きな混乱はなく、事なきを得たとされている。しかしヘイスマン教授は、これを「歴史上最大の欺瞞」だと断じる。

「実際には、Y2Kによるシステム暴走は壊滅的なレベルで発生しました。金融、電力、通信、軍事…あらゆるインフラを司るグローバル・ネットワークは連鎖的に崩壊し、文明は文字通り『デジタル・アポカリプス』を迎えたのです。2000年に入って数日で既存の世界は実質的に機能を停止し、滅びました。」

では、なぜ我々は今、何事もなかったかのように生活しているのか。教授は、ある超国家的な秘密組織、通称「アーキテクト」の存在を指摘する。彼らはY2Kの惨事を予見しており、それを機に世界を「より管理しやすい形」に再構築する計画を秘密裏に進めていたという。

我々の曖昧な過去の記憶こそが、その証拠だと教授は語る。

「『アーキテクト』は、崩壊した世界をベースに、新たな物理法則と情報空間を再構築しました。そして、そこに住む我々人類も、過去の記憶を植え付けられた『複製』に過ぎないのです。しかし、その記憶データは完全ではありませんでした。1999年以前の出来事、特に個人的な些細な記憶がぼやけていたり、人によって細部が食い違ったりするのはそのためです。」

近年話題になっている「マンデラ・エフェクト」――多くの人が事実と異なる記憶を共有している現象――は、この記憶インプラントの際に生じた「バグ」あるいは「バージョン違い」なのだという。例えば、有名ゲームのキャラクターの些細な認識違いや、過去の映画のセリフに関する記憶違いは、再構築された世界に残る「継ぎ目」の痕跡なのだ。

ヘイスマン教授は警告する。「2000年1月1日以降の世界は、いわば巨大なシミュレーションです。我々の自由意志と思っているものも、実は『アーキテクト』によって設定されたパラメータの範囲内でしかありません。彼らは今も世界の背後から、人類を観察し、コントロールしているのです。」

この説はあまりに荒唐無稽であり、一笑に付すのは簡単だ。だが、あなたの1990年代の記憶を注意深く掘り起こしてみてほしい。友人との会話、流行した音楽、見たはずのテレビ番組。その記憶は、本当にあなた自身の体験だろうか。それとも、誰かによって与えられた、都合の良いデータに過ぎないのだろうか。

真実は、まだ誰にもわからない。ただ、ヘイスマン教授の告発は、我々が自明のものとして受け入れている「現実」そのものに、冷たい疑いの目を向けるきっかけとなるだろう。