息子からの仕送りを拒否ったジジイ、死亡

72歳の父が遺した、たった一通のLINE
「今月は、もう送らなくていい」

そのLINEが届いたのは、父が亡くなる2日前のことでした。埼玉県在住の会社員・加藤亮さん（仮名・47歳）は、その時点で何か異変があったとは思わなかったといいます。

「いつもより言葉がそっけないなとは思いましたが、まさかその2日後に、倒れて亡くなってしまうなんて…」

父・幸一さん（仮名・72歳）は、都内の古いアパートで一人暮らしをしていました。年金受給額は月11万円ほど。ギリギリの生活だと信じていた亮さんは、ここ数年、毎月4万円を仕送りしていたといいます。

「俺が小さい頃、父は無口だけど真面目で、仕事一筋の人でした。離婚して母とは疎遠になったけど、父には何かしてあげたかったんです」

それが、まさか“最後のLINE”になるとは、亮さん自身も思っていなかったのです。

「家具を動かしながら、少しずつ片づけていたら、冷蔵庫の裏側に紙袋が落ちているのを見つけました。汚れた紙袋の中に、何枚もの茶封筒が入っていて…」

その封筒の中には、現金がぎっしりと入っていました。1万円札がきれいに束ねられ、何枚かの封筒には「2022年8月」「2023年4月」などと日付が記されていたといいます。

「父は…仕送り、全部使ってなかったんです。たぶん、毎月封筒に入れて、取っておいたんでしょう」

合計すると、約160万円。亮さんは呆然としました。

通帳を確認したところ、父は確かに年金だけで最低限の生活は維持できていたようでした。光熱費や家賃を差し引いても、慎ましく暮らすにはギリギリの額で足りていたようです。

「だからたぶん、俺からの仕送りには手をつけなかった。父なりの美学だったのかもしれません。“世話にはならない”という、昭和の男の意地というか…」

最後のLINE――「もう送らなくていい」という言葉には、「これまでありがとう」という思いがこもっていたのかもしれません。

ただ亮さんには、後悔も残ります。

「もっとちゃんと聞いておけばよかったんです。仕送り、ありがたかったかどうかとか、本当に必要だったのかとか…。一方的に“親孝行しているつもり”だったのかもしれません」

また、総務省の『家計調査』（2024年）によると、高齢単身世帯の1ヵ月あたりの平均消費支出は約15万円。年金額によっては赤字となり、子どもからの援助や貯蓄の取り崩しが必要になるケースもあります。

しかし一方で、「本当に援助が必要かどうか」は、本人の生活水準や資産状況、節約志向にもよります。援助を受けながらも、使わずにため込んでいる高齢者も存在するのです。

亮さんは、父の残した現金の一部を使って、ささやかな家族葬を行いました。残りは手をつけず、そのまま封筒に入れて保管しているそうです。

「きっと父は、“おまえの金だ、返す”とは言わない人でした。でも、あの封筒があったことで、ちょっとだけ救われた気がするんです」

仕送りが本当に必要だったのか、親はどう感じていたのか――親子であっても、そうした気持ちを言葉にする機会は、意外と少ないのかもしれません。経済的な支援はもちろん大切ですが、それ以上に「どんな思いで受け取っていたのか」を確かめ合うことが、支える側・支えられる側、双方の安心につながります。

「今月はもう送らなくていい」72歳父から最期のLINE。“仕送り4万円”を続けた47歳息子が冷蔵庫の裏で見つけた〈予想外の現金〉（THE GOLD ONLINE（ゴールドオンライン）） - Yahoo!ニュース

国民年金（老齢基礎年金）の平均月額は約5万6,000円、厚生年金（老齢厚生年金を含む）の平均月額は約14万7,000円です。自営業者など基礎年金のみを受給する人は、月10万円未満の生活になることが多

news.yahoo.co.jp

はい嘘松

ありがとう自民党